大相撲のこと

11月 26th, 2009

大相撲九州場所は終盤を迎えて優勝争いもほぼ絞られて来たようです。さて、ここ数年来大相撲を見ていて気づくことは「外国人の力士が増えた」ということでしょう。しかも彼等は体付きが大きく見るからに強そうです。事実最近の番付表を見ると、上位の役力士のところはほとんどが外国人の力士で占められております。日本人の力士で最高位は「大関」が一番上でしかもかなりの年配者のようです。先日も或る外人力士と日本人力士の対戦を見ていて感じたことがありました。私が小さい頃に読んだ絵本の「ガリバー旅行記」を思い出させるような場面が有って思わず苦笑してしまいました。場内の雰囲気も私と同じような感じを持った人が多かったと見えて、何ともいえないどよめきのような歓声が充満しておりました。つまり、体付きの大きな外人力士が小柄な日本人力士をつり出しで破ったのですが、まるで農夫が雑草を根こそぎに引き抜くような格好で苦も無く日本人力士を吊り上げて土俵の外に出したのです。ガリバーが小人をあやしている様で、負けた日本人力士が可哀想にさえ思えたのです。国技だからと言って伝統を重視しようとする考え方も分かりますが、これだけ外国人力士が増えた事実と、この傾向は今後も続くのではないかと思われる現実ををしっかり見据えて、そろそろ「大相撲を体重別に組み換える」等と言う様な大改革をやったら如何でしょうか。かって柔道がオリンピック種目に選ばれたときも、同じような現象が起きて、日本の選手が大苦戦をした苦い経験があります。それでなくても相撲人気が下降気味の昨今です。あまり形式や伝統に縛られていないで、思い切った改革を考えても良いのではないでしょうか。そうしないと、今後の相撲界には日本人の力士が居なくなってしまうかもしれませんよ。「どうせあんな体の大きな奴には適いっこない」といって力士へのなり手が居なくなるかも・・・・・。色々な区分の仕方があるでしょうが、体重別の他には「外国人力士と日本人力士別」 「年齢別」 「身長別」、プロなのに練習嫌いな力士が居るそうですので「練習の好きな力士と練習の嫌いな力士別」等等、これらの各グループで勝ち上がった力士が、年末に武道館で日本一を決める優勝戦を戦うというのはどうでしょうか。ガッツポーズ等と小さな事に拘っていないで、今後数十年先の相撲界の将来を考えて、時代に適応したあっと言うような大改革を手掛けられる事を、一相撲フアンとして心から期待してやみません。

高齢者運転技能講習のこと

10月 26th, 2009

10月の誕生日を控えて自動車運転免許証の更新が必要になり、今年から導入された「高齢者の運転技能講習」を受講してきました。70歳以上の人が対象となる訳で、75歳以上になるともっと厳しくなるようです。高齢者の事故が増えている現状から、必然的に定められた制度のようです。予め指定されている近くの自動車学校へ申し込んで、学校から指定された日に行って来ました。法令講習の後、動体視力や運転行動診断や夜間視力の検査等、モニター操作や運転実技の講習など約3時間にわたって講習を受けました。私個人の講習結果の評価は「30歳~59歳での平均と比べて普通、同年代での評価は優れている」という結果でした。久し振りに自動車学校のコースを回った時は少なからず緊張を覚えました。よくニュースで「アクセルとブレーキを間違えてコンビニや住宅の壁に突っ込んだり、立体駐車場の壁を突き破って下の道路に落下したり」と言う事故が報じられ、見ているだけで肝を冷やす事がありますが、その時の練習だといって、コースから外れた場所で、わざと段差のあるところへ車を乗り入れて段差を乗り上げたと同時にブレーキを踏むと言う練習もさせられ、て大変勉強になりました。年を重ねて一番戸惑うのが「精神的な年齢」「肉体的な年齢」の間に、知らない間に生じている大きな誤差です。この事は車の運転に限らずあらゆる事に関して同じような状態が生じている事を、いやが上にも認めざるをえない立場に立たされていることに、改めて思いをかみ締めたひと時でした。ともあれ、この講習の結果、無事に新しい免許証を受領する事が出来ました。今回貰った免許証は、偽造防止用の「ICチップ」とやらが埋め込まれた免許証なのだそうです。まだまだ免許証を自主返納する気は有りませんので、先ずは今後三年間は、大事に管理していこうと思っております。

   

スポーツ選手のガッツポーズのこと

9月 6th, 2009

ここ数年来、正に百花繚乱と言った感じで様々なスポーツ競技が色々な場所で行われております。そして各競技には必ず勝敗という明確な結果が待ち構えていて、競技に参加した選手が勝者と敗者に別れて様々な姿を見せてくれます。そしてそれはプロの競技アマチュアの競技を問わず、又個人競技や団体競技の別も問わず、間違いなく訪れる勝敗の分かれ目の瞬間が待ち構えているのです。そして勝った方は観衆に向ってにこやかに手を挙げ微笑を浮べて歓びを表し、負けた方は首うな垂れて下を向き、時に涙を見せながら競技場を去ると言った場面が幾度と無く繰り返されています。先日テレビを観ていたら、あるプロ野球の解説者が「ホームランを打った打者がガッツポーズしてダイヤモンドを回るのは相手のピッチャーに対して失礼だ、絶対にやるべきではない」というようなことを強調しているのを聞きました。又かなり前のことですが、大相撲で横綱朝青龍が優勝戦で勝った時にガッツポーズをしたのを捉えて「横綱とも有ろう者があんな事をしたら駄目だ、全く品が無い」と手厳しく批判していた相撲解説者の話を聞いた事がありました。私はこの両方の解説者の言葉を聴いて何か奇異な気持ちになった事を覚えております。「ホームランを打った打者がそのときの嬉しい気持ちを表す為に自然と出たガッツポーズが何故相手のピッチャーに失礼になるのだろうか」「幕内優勝を果たした朝青龍が何故ガッツポーズをしてはいけないのか、何処が品が無いと言うのだろうか」と言う素朴な疑問です。スポーツを観戦している人達はその大半が、目の前で繰り広げられた競技の結果で勝負が決り、勝者が喜び敗者が悔しがるその姿を見に来たのではないのか。ホームランを打った打者や朝青龍が、その瞬間に何の表情も見せず只仏頂面して其の場に居たとしたら、こんな無味乾燥なスポーツは見ていても何の面白さも湧いて来ないと思うのです。プロ野球や大相撲に限らず、サッカー、テニス、ボクシング、水泳、マラソン、数え上げればきりがありません。競技の内容もさる事ながら、勝者の勝ちっぷりや敗者の負けた表情から観衆は何かを感じ取って帰って行くものだと思うのです。勿論相手の選手に対して「どうだ、俺は強いだろう!!」とこれ見よがしな仕草でやるガッツポーズは観ていて気持ち良いものではない事ぐらいは分かります。プロ野球も大相撲も、その人気がかってほどではないと言われるこの時節に「相手に失礼だ」とか「品が無い」とか目くじら立てないで、もっと大らかに競技を楽しむ様な雰囲気作りをして行ったらどうかなあとつくづく感じた次第です。