大相撲のこと

大相撲九州場所は終盤を迎えて優勝争いもほぼ絞られて来たようです。さて、ここ数年来大相撲を見ていて気づくことは「外国人の力士が増えた」ということでしょう。しかも彼等は体付きが大きく見るからに強そうです。事実最近の番付表を見ると、上位の役力士のところはほとんどが外国人の力士で占められております。日本人の力士で最高位は「大関」が一番上でしかもかなりの年配者のようです。先日も或る外人力士と日本人力士の対戦を見ていて感じたことがありました。私が小さい頃に読んだ絵本の「ガリバー旅行記」を思い出させるような場面が有って思わず苦笑してしまいました。場内の雰囲気も私と同じような感じを持った人が多かったと見えて、何ともいえないどよめきのような歓声が充満しておりました。つまり、体付きの大きな外人力士が小柄な日本人力士をつり出しで破ったのですが、まるで農夫が雑草を根こそぎに引き抜くような格好で苦も無く日本人力士を吊り上げて土俵の外に出したのです。ガリバーが小人をあやしている様で、負けた日本人力士が可哀想にさえ思えたのです。国技だからと言って伝統を重視しようとする考え方も分かりますが、これだけ外国人力士が増えた事実と、この傾向は今後も続くのではないかと思われる現実ををしっかり見据えて、そろそろ「大相撲を体重別に組み換える」等と言う様な大改革をやったら如何でしょうか。かって柔道がオリンピック種目に選ばれたときも、同じような現象が起きて、日本の選手が大苦戦をした苦い経験があります。それでなくても相撲人気が下降気味の昨今です。あまり形式や伝統に縛られていないで、思い切った改革を考えても良いのではないでしょうか。そうしないと、今後の相撲界には日本人の力士が居なくなってしまうかもしれませんよ。「どうせあんな体の大きな奴には適いっこない」といって力士へのなり手が居なくなるかも・・・・・。色々な区分の仕方があるでしょうが、体重別の他には「外国人力士と日本人力士別」 「年齢別」 「身長別」、プロなのに練習嫌いな力士が居るそうですので「練習の好きな力士と練習の嫌いな力士別」等等、これらの各グループで勝ち上がった力士が、年末に武道館で日本一を決める優勝戦を戦うというのはどうでしょうか。ガッツポーズ等と小さな事に拘っていないで、今後数十年先の相撲界の将来を考えて、時代に適応したあっと言うような大改革を手掛けられる事を、一相撲フアンとして心から期待してやみません。

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