Archive for 5月, 2014

「クマ・ダル・マー」のこと

土曜日, 5月 10th, 2014

投球フォーム3人野球シーズンが始まってから、テレビのBS1chでは、毎日のようにアメリカ大リーグ(MLB)の生中継が放送されます。時差の関係で深夜、早朝の放送が多い様です。去年はテキサスレンジャーズの上原投手の活躍が国中の注目を浴びました。ワールドシリーズで優勝投手になって、同僚に担ぎ挙げられながら、天に人差し指を突き上げて歓喜に浸る上原投手の姿が今も脳裏に焼き付いています。さて、今年は、眼の玉の飛び出る様な高額契約金で渡米した「マー君こと田中将大投手」、昨シーズンから三振の数を積み上げて地元ファンを熱狂させている「ダルことダルビッシュ・有投手」、人差し指のけがで出遅れたものの、きっちり調整して復帰してきた「クマこと岩熊投手」の三人が特に大きく取り上げられています。今日等は、マー君とダルの試合が時間が重なったみたいで、放送する側ででも大変だった様です。見る方も大変でした。幸いに二人とも勝利投手になったし、クマ投手も昨日の試合で八回まで一失点の好投を見せて復帰後二勝を挙げて勝利投手になりました。特に、今日のダル投手に至っては、九回二死まで〇封で来て、あと一人で「ノーヒット・ノーラン試合」を達成するところで、髭もじゃの大男・オルティーズにライト前にゴロを打たれて記録達成はなりませんでした。私は、クマ・ダル・マー三投手の夫々の個性がとても好きです。クマ投手は「投球フォームが流麗でカッコよく」、ダル投手は「見てる人に(何かやってくれるぞ)と思わせる雰囲気が有り」、マー投手は「一見向う見ずで荒っぽく見えるものの、実は自分の中で緻密に計算しながら投げて居る」、と思える点です。そこへ行くと、日本のプロ野球の迫力の無さにはがっかりします。「良い」と言われるピッチャーが登板すると、相手チームの打者は「打てなくて当たり前だ、点が取れなくて当たり前だ」と割り切って、何等工夫する姿勢も見せず(私にはその様に見えます)試合が終わるまで無気力に見える凡退を繰り返し、当たっていると言われる打者が出て来ると、相手チームのピッチャーは「打たれて当たり前、三振なんか取れっこない」と諦めて、これまた何等工夫して居る姿勢も感じられない(私にはその様に見えます)、と、言った様な試合が多い様に思われる。一口に言って「個性の有る選手が居なくなった、見せるプレーをする選手が居なくなった」せいだと思われるのです。プロの選手ですから、フィールドの中では「打つ方も、守る方も、投げる方も、走る方も、捕る方も、全て観客の目を意識してプレーして欲しい」という考えは極端かしら?プロ野球ファンの減少が叫ばれている今日、我が国のプロ野球界でも「もっと観客受けするヒーローを育てる方法を考えたら如何なんだろう。「全てを平等に」と言う戦後教育の継続が、プロ野球に限らず、すべてのスポーツ界に「平均した選手を育てる、個性の強い選手を排除する」様な雰囲気が充満しているのでは、と思うのです。クマ・ダル・マー三君の活躍を見て居て、「日米野球の面白さの違い」を痛感したひと時でした。日本球界にも「オルティーズやフィルダーの様な」(ダイエットなんて何処の話?俺の髭如何だ?!)と言わんばかりに、個性をむき出した(私にはその様に見えます)選手が育たないものでしょうか。日本の時代劇に出て来る「悪役の首領」の様な風貌を漂わせながら、それで居て、何処と無くユーモラスな雰囲気を持ってる選手って居ないものですかね~。