Archive for 3月, 2008

携帯電話のこと

火曜日, 3月 11th, 2008

久し振りにパソコンやテレビ等を売っている大掛かりな電気店へ行ってきました。入り口を入って驚いたのは売り場面積の広さと展示商品の多さでした。店の客が迷わないように各コーナー毎に売り場を説明する案内板が天井から吊り下げて有りますが、その説明の文字がカタカナ文字が多くていちいちパソコン辞書を見ないと分からない様な言葉が書いて有ったりします。時代が代ってるんだなあとつくづく思います。さて入り口正面には携帯電話のコーナーがあって、各メーカー毎に様々な機種が所狭しと展示してあり、夫々に舌を噛みそうな名前が付けて有ります。驚いたのはその種類の多いこと、正に百花繚乱と言った感じです。我々の感覚では電話といえば相手から架かって来た声に応答する、必要が有れば相手に架ける。それだけで充分だったのが、今では何処からでも何処へでも架けられるのです。道路を歩きながら大声で喋っている人も居ます。手紙の様にメールが送れる。それも何処からでも送れて何処に居ても受けられる。歩きながらでも操作できてしまう。最近では交通機関でも、携帯電話を或る特殊な機械にかざすだけで、切符なしで乗り降りが出来てしまうし、買い物だって同じように携帯電話だけで決済が可能になる店が出現しております。こんなに便利になって好いのかしら、と思えるほど最近の携帯電話は目覚しい発展をしているようです。それにつれて今までには無かった特殊な犯罪も増えているようです。こんなにまでして利便性を追求する必要が有るのだろうかと思わず考えさせられてしまいます。その理由を考えてみると、大衆の要求の遥か先を突っ走っているように思えてなりません。背景にあるのはメーカー間の熾烈な販売合戦ではないでしょうか。少しでも他社には無い機能を持った機種を作って少しでも早く売りに出す。これがイタチゴッコになって次から次へと新しい機種が生まれてくるものと思われます。使う側としては便利になって結構な事ですが、果てさて、この競争、いったい何処まで続くのでしょうか。際限が無いようですが・・・・・。その内に、携帯電話を持っていれば何も食べなくても生きて行ける時代が来るかもしれませんね。

ロボットセンサーのこと

日曜日, 3月 2nd, 2008

先日こんな事が有りました。私が日課のウォーキングから帰宅してマンションの駐車場の広場でクールダウンの為の運動をやっている時、直ぐ傍にある「県営小牧空港」から突然自衛隊のジェット戦闘機が一機飛び立ったのです。スクランブルの訓練か本物かは分かりませんが、濃い緑色の機体に鮮やかな日の丸をつけた自衛隊の最新鋭機F104戦闘機だったと思います。その音たるや正に耳をつんざく様な凄まじい音で、地響きさえしたような轟音でした。機体は垂直に真上に舞い上がり、あっという間に雲の中に消えていきました。その間わずか数秒でした。ところがこの爆音が小さくなったと思った頃に、今度は駐車場に停めてあった車の中で、一番奥のほうに停めてあった小型車が、突然ピーピーと言うような異様な音を出しながらヘッドランプを点滅させ、加えて前部のワイパーまでが動き始めたのです。その動きが私にはとても賑やかなお祭り騒ぎのように思えたのですが、直ぐ「車の盗難防止用のセンサーが今の戦闘機の轟音か振動に反応して鳴り出したのだ」と理解できました。間もなく車の所有者が駆け下りてきて、センサーのスイッチを切ったのかこの騒ぎは収まったのです。さて巷では「ロボット時代到来」とか「ロボットが人間を支配する時代が来るぞ」等といわれる様になり、特に先般行われた「愛知万博」以来その声は大きくなり、楽器を演奏するロボットや、車を運転するロボット、更にはテレビのCMに出てきて喫茶店の給仕をするロボット等等、枚挙に遑が無い位です。体の不自由な老人を癒す為のペットのロボットまで有るようです。映画でもロボットが発達して逆に人間を支配するようなストーリーのものまで作られてこれが大ヒットしている時代です。でも、私は初めに述べたような事を考えると、所詮ロボットは人間が作った機械に過ぎない。いくら発達しても人間が考えて作り上げたセンサーの力で動いているに過ぎないとしか思えないのです。「ロボットが自分自身の意思で、自分の考えで判断して行動するときが来る」などとは到底思えません。馬鹿正直に人間の作ったセンサーに従って反応し、精密かつ巧妙に作られたシステムに従って行動しているに過ぎないのです。それ以上でもなくそれ以下でもない、人間が作り上げた精密な機械に過ぎないのです。予測出来ない事柄に遭遇した時に、咄嗟に自分で考えて判断して行動する等と言うことは、人間と同じ様な頭脳を持っていないロボットには、絶対に出来ないことだとつくづく思った瞬間でした。人間に限りなく、限りなく近づいた思考や行動をとるロボットは出てくるでしょうが、人間を陵駕して支配するロボット等絶対に出て来ない筈です。そうなって欲しくありません。「猿の惑星」ならぬ「ロボットの惑星」等と言う現実は考えただけで身の毛がヨダツ思いです。ジェット機の爆音を聞いてあれこれ考えを廻らせてみました。