Archive for 2月, 2014

コンテ絵画のこと

月曜日, 2月 24th, 2014

SANYO DIGITAL CAMERA今年私の所に届いた年賀状の中に、一寸変わった内容の年賀状が有りました。本文の方に「映画・哀愁」のスチール写真(実際は写真では有りません)が張り付けて有り、懐かしい往年の大スター(ヴィヴィアン・リーとロバートテイラー)が抱擁している画面(白黒画)が有ったのです。そして画面下の余白に(謹賀新年 平成26年元旦 2月18~23日「名古屋市民ギャラリー栄」の作品展で御待ち致します。と書いて有りました。表の差出人は、私のかっての職場同期生で「M.I」さんでした。去年の暮に、久し振りに「同期生会」が招集されて、懐かしい面々が一堂に会して旧交を温め合ったのですが、その席で、「M・I」さんが絵画の講師をしている事を聞いて居たので、賀状の本分の「写真」を見た時に直ぐ分ったのです。この同期生会で初めて「コンテ絵画」と言う耳慣れない言葉を耳にしたのです。ネットで調べたところ、コンテとは「画材でクレヨンの一種。顔料と粘土等を粘着剤で四角柱に固めたもの。パステルに似ているが、折れにくく絵画の下絵(デッサン)等に多く用いられる。1795年フランスの軍人で画家だった「ニコラ・ジャック・コンテ」が発明したもの」と有りました。正月も過ぎて二月になり、自分の趣味行事に追われて暮らしているうちに、ふと「写真入りの年賀状」の事を思い出して日時を確認したところ「23日迄」になって居る事に気付いて、2月21日に慌てて「名古屋市民ギャラリー栄」8Fへ行って来ました。何箇所か有る展示室の一つにその会場が有りました。中に入って直ぐ「M・I」さんの姿が有りました。中折れ帽をかぶったダンディーな姿です。職場の学校時代から同僚や先輩達の似顔絵を描いては皆を喜ばせて居た頃と少しも変わって居ません。元気な姿です。展示室の仕切り壁一面に張り付けられた作品を見て回りました。この間「M・I]さんは丁寧に解説をして下さいました。数えはしませんでしたが、大勢のお弟子さんの作品に混じって「M・I]さんの作品も「五枚」展示されて有りました。今を時めくニュースキャスターや名古屋駅のツインタワー・NHKあさいちのテレビキャスター・それに「他界した同期生Hさんの顔)等等、我々素人目で見ても、この五枚の作品は、他の作品と比較して、正に「別格」と一目で解るほど素晴らしい出来栄えでした。描かれた人物の髪の毛や皮膚の感じ、更には「目」の様子等見て居ると「今にも瞬きをするのではないか」「お喋りしてくれるのでは?」等と思えるほど、生きてる人物そのままであると感じられたのです。人が一つの事に傾注してそれをやり遂げると言う事の素晴らしさ、偉大さを心行くまで堪能したひと時でした。「M・I」さんの飾り気のない人懐っこい姿に接して「ああ、この人は、心の底からコンテ絵画を愛して居るんだ、生甲斐なんだな」と言う事が手に採るように理解できました。そして、生きて行く事の素晴らしさを痛いほど感じ取れたひと時でした。来年は個展を開く予定だそうです。またぜひ見に行って、再び、この感動に浸って見たい、と、今から楽しみです。