Archive for 4月, 2009

早くも綻び?「水際対策」のこと

木曜日, 4月 30th, 2009

一昨日から始まった水際対策の一環作業で早くも綻びが有った事が明らかになったようだ。即ち、海外から日本へ入国する人達に対する所謂「健康調査」なる作業の一部が、検疫官の不足とやらで・成田・関西・中部・羽田等の主要空港で実施されていないことが判明して、この間に合計一万人強の人達が「健康調査」を受けないで通過してしまい、その後の追跡調査は事実上不可能であるとの事である。この問題が発生した時からこう言う調査が必要になってくる事位は、担当主管の官庁で有れば解り切っていた筈である。当然対応すべき検疫官も何処の空港に何人居るのか等調べれば直ぐにでも分かることだし、絶対数が不足して対応出来ない様であれば、応急的に検疫官に代わる人等を確保して対処すべきことであろう。それが「万全を期す」「万全な対応をする」と言う事ではないのか。それなのに、それらの対応策は何等採らずに、過ぎ去った後で「検疫官が足りなかった為に健康調査が出来なかった」等と弁解の言葉を先に述べて自然発生的にこうなったとでも言いたげな無責任な言葉が出てくるのである。「万全の対策を指示した人物は検疫官が不足している事を知っていたにも拘らずそう言う指示を一方的に出したのか、「何でもイイや、指示だけ出しておけば俺の責任は逃れるぞ」と言う姑息な役人根性がそうゆうことをやってしまうのか。 検疫官の人数が足りないことを放置してきたのは誰か、若し、この検査無しで通過した人達の中から患者が出たり、其の患者から他の人への感染が確認されたり、或いは死亡した人が出たりした場合に、誰が責任を取るのか、この様に考えを進めていくと、今回の水際対策の綻びは、決して疎かに出来ない重大な失態であろうと思われるのです。「何が万全を期す」だ、「何が万全の対策」だ。「何が冷静に対応してもらいたい」だ。呆れてものが言えないとはこの事だ。世間の怒りをかっている「消えた年金問題」等も今回の綻びと同じような出来事の延長線上に有るのではないか。WHOの発表で流行のランクが「フェーズ5」まで引き上げられた今、関係機関では、口先だけではなく現地の実情に応じたキメの細かい対策を採って、国民の安全と安心を守って行く様に努力されることを願っております。責任逃れの弁解はもう聞き飽きております。

「万全を期す」と言うこと

水曜日, 4月 29th, 2009

「豚インフルエンザ」の発生を受けて政府や各関係機関の責任者達が口をそろえて「日本国内に患者が入って来ないよう水際対策で万全を期すように指示をした」と言うような趣旨のニュースが連日報じられています。今回の事に限らず過去にも、何か事が起きると「同じ事が起きない様に万全の体制で対応します」とか「万全を期して対応します」等と、この「万全を期すと言う言葉」が頻繁に使われている事に気がつきます。広域にわたる自然災害や大規模な事件事故等の後によく使われている言葉です。ところが、後日、各事件事故の現場で詳細な検証が行われて、それらの災害や事件事故の原因が、ごく些細な人間の不注意によって引き起こされていた事が分かったりすると、この「万全を期す」と言う言葉が、とても白けた無意味な言葉であったことが分かり情けなくなることが有ります。食品の産地や賞味期限の偽装表示、ビルの耐震工事の手抜きや偽装表示、消えた年金問題等、枚挙に暇がない位です。災害が起きて其の補修工事をやって又同じような災害が発生すると「今回は想定外の規模で雨が降ったから」とか「想定外の震度が有ったから」等と言う弁解をする関係者もおります。「万全を期す」と言う事は「あり得べきあらゆる事柄を想定してそれに対応すべきあらゆる手段方法を予め確立しておくこと」に他ならないと考えます。今回のように、こと「人の命に関わる様な重大な事柄」に関しては些細なミスも許されない事であり、有ってはならない事だと思います。一寸したミスから「あれは想定外だった」等と言い訳しなくてもいい様に、それこ、そ文字通りの「万全の体制」で事に当って欲しいと思います。事、人の命に関わる事ですから・・・、。

蟹食のこと

日曜日, 4月 26th, 2009

定年退職後、毎年仲間と続けている行事の一つに「北陸地方での蟹食旅行」があります。北陸の温泉ホテルに部屋を取り、そこから車で約四十分位かけて蟹料理屋へ出かけ、時間をかけて蟹料理を食べてホテルへ帰ってくるという、文字通りの「蟹食い旅行」です。今年は仲間の都合が中々折り合わず、例年よりもかなりう遅くなって三月の終りに行ってきました。客間へ通されて待っていると、例年の通り全て蟹で造られたお料理が次々とテーブルに並びます。刺身から焼き蟹、天ぷら、茹で蟹、蟹雑炊等等・・・・。刺身以外の料理は蟹の甲羅が赤いので、食卓がとても賑やかな雰囲気になり、仲間の話も弾みます。唯、蟹を食べ始めると、お互いの会話は極端に少なくなって、ただ黙々と蟹を食べていきます。部屋には各自が蟹の殻を突っつく音や殻から剥き出した蟹の身を啜り込む音だけが響いています。日頃お喋り好きな人も、この時ばかりは全く静かで、しみじみと蟹の味に舌鼓を打っているようでした。世の中には色々な食べ物があって色々な食べ方が有り、夫々に特色が有りますが、蟹を食べる時だけ、どうしてお互いの会話が少なくなってしまうのでしょうか?この様な経験、私だけなのかなあ。ともあれ、今年も腹いっぱいの蟹を食べて満足して帰ってきました。 

 蟹足の刺身                      

蟹雑炊    蟹足の茹で身