毎年夏になると、夜空の星座が話題になります。特に夏休みになると子供達で何処のプラネタリウムも満席のようですが、私はこの星座の図柄を目にした時に、以前から気になっていたことが有ります。それは色々な星座(現在は88種類)の名前や形が、どれを取り上げてもわざとらしさが有って親しみがもてないことです・「天球上の恒星の群をある形に見立てて区分したもの」と言う説明は理解できますが、問題はその図柄です。図柄の基本になる恒星はほんの二つか三つ位で、あとは、その恒星とは全然関係のないところへ線を引き、点をうって無理矢理にある形に纏め上げているように思えてならないのです。そこへいくと、日本の神話や御伽噺が如何に自然で純朴か、と思わざるをえません。天の川の牽牛と彦星の話や、兎が餅つきをするお月様の想像図等、地上からふっと見上げて目に入って来た光景を、何の作為も装飾も無く、唯、素直に見たままを基本にして話が出来上がっているように思われます。悪いことをして謝るどころか、逆に開き直って相手が悪いからこうなったんだ、とでも言いたげな無責任な人が増えた今日この頃の世相を思う時、せめて空に輝くお星様ぐらいは、何の飾り気もなく、素直な気持ちで見る人の心心に任せて観賞したらイイのではないかと、つくづく思います。あれはカシオペア座だとかオリオン星座だとか、型にはまった見方をしないで、見ている人の見えるがままに任せてあげたらどうなんでしょうかね。夜空に瞬く星を眺めてふと考えさせられました。・