先週テレビを見ていたらある芸能人(女性)が「私タバコを止めたいんだけどなかなか止められないの、誰か止める方法を教えてくれないかしら」と言う様な事を言っていたのを聞きました。これを聞いて私はかぎ【ああこの人自分がタバコを本当に止めようと言う気になっていない事に気付いていないな】と直感したのです。タバコを止めるのはその人自身であって他人がそうする訳ではありません。本当に止める気が有るのならば黙って自分で決心して吸わなければいいことです。何かに頼って、或いは誰かに何かしてもらって止めるものでもないでしょう。増してや薬の影響力を借りて止めるなどは愚のコッチョです。ニコチン中毒は一種の病気でしょう。麻薬は法律で禁じられているがタバコを吸う事は自由です。近年になって喫煙の害が大きく叫ばれる様になったものの、以前は誰もタバコが人体に悪影響があるなどとは考えもしなかったことです。自由に買ってきて自由に吸っていたのです。ところがここに「ニコチン中毒」と言う厄介な事が発生してなかなか止められなくなる。タバコを止めるという事はこの病気との壮絶な闘いなのです。誰かに何かしてもらって、何かに頼って楽して止められるようなそんな生易しいもではありません。止めようと思い立ったならば「自分はタバコを止める決心をしたんだ」と言う事を先ずはっきりと自分自身で認識することです。この認識こそが最大の味方です。この認識が無いままにいくら止める動作をしてもそれは長続きはしません。「吸いたい」と言う欲望に負けてしまって又吸い始めるのです。この認識の無い人に、誰かが何かを助言や指導をしたとしても、その人は結局タバコを止められずに、「あの人が言った通りにしたけど止められなかったわ」と、他人のせいで自分がタバコを止められなかったと勝手に納得してしまうのが落ちです。本当にタバコを止めると決心したのなら、その瞬間から一切タバコを手にしないことです。これは壮絶な闘いなのです。やめると言う事に集中して止めるのです。他人や他の何かに頼ってはいけません。自分が自分自身の強固な意志でタバコを止めるのです。そういう意味で私は「タバコを止める事を禁煙と言う言葉で表現する」事がそもそも可笑しいと思います。自分が自分の意志で止めるのですから、「禁煙」ではなく「絶煙」又は「断煙」が妥当だと思うのです。私はタバコを止めて30年近くになりました。これからタバコを止めようと思っている人は、この「自分がタバコを止める決心をしたんだと言うハッキリとした認識を持つ事」から始められたら如何でしょうか。以上テレビ出演者の一言について感じたことを書いてみました。